ネットショップで在庫を持たない!? 3つの実証済みの方法
ネットショップ開業での一番のリスクは在庫を持つこと。在庫を持たなければそのリスクを回避できますが、具体的にどうすればいいのでしょうか。在庫を持たないことのメリット・デメリットと合わせて考えてみます。
ネットショップで在庫を持たないことのメリット・デメリット
メリット
- 不良在庫を抱えるリスクがない。
- 小資金から始められる。
- 保管スペースを確保する必要がない。
- 発送作業に時間を取られずに済む。
デメリット
- 在庫調整・商品の入れ替えが激しい。
- クレーム・トラブルのリスクが高い。
- アカウント停止の恐れがある。(モール出店の場合)
まず、ネットショップで在庫を持たないことのメリットは、在庫を持たないことそのものです。
不良在庫は抱えているだけで、資金繰りの悪化につながり、経営上の大きなリスクとなります。 在庫を持たなければその心配はありません。
また、在庫を持たないネットショップの仕入れのタイミングは注文を受けてからという場合が多いです。つまり、 資金投入は売上の目処が立ってから ということになります。このことは、 あらかじめ用意しておく資金が少なくてもネットショップを始めることができる という利点につながります。
個人でネットショップを開業する場合、 在庫の保管場所を確保できない という問題もよくあります。物理的な理由でネットショップを拡大できないのはもったいないことですよね。
在庫を持たなければ保管場所の有無にかかわらず、大量の商品を取り扱うことができます。
発送作業も時間を取られるので、個人のネットショップでは手が回らなくなる原因になりがちですが、仕入れ元や発送代行サービスに商品発送をお任せすることで、時短となり、販売に直接かかわる作業に専念できるようになります。
逆に在庫を持たないデメリットは、商品が手元にないからこそ起こるリスクとなります。
在庫の変動をリアルタイムに反映させることが難しいので、予期せぬ在庫切れが発生する恐れがあります。
また、在庫を持たないネットショップにとって、在庫とは、同じ仕入れ元から同じ商品を仕入れている競合店との共有在庫、と言えるものです。完売のペースも早いので商品の入れ替えを頻繁に行う必要があるでしょう。
商品が手元にないということは、お客様から問い合わせがあっても すぐに回答することができない ということです。商品の発送も遅くなってしまうでしょう。
これはお客様にとって大変なストレスとなるので、クレームを誘発する恐れがあります。
特にモール店では、お客様保護の観点から、出店者の運営状況は厳しくチェックされています。
キャンセルや配送遅延が多いとペナルティとして、アカウントが停止されるということもあるかもしれません。
このように、在庫を持たないネットショップのメリットとデメリットは表裏一体となります。どちらのリスクを取るのか考えたうえで取り組むべきか選ぶのが良いでしょう。
ではここからは、在庫を持たずにネットショップを運営するにはどうすればいいのかを見ていきましょう。
方法1:ドロップシッピング
ドロップシッピングとは在庫を持たずに販売を行い、注文が入れば、メーカーや卸問屋から直接購入者へ商品が発送されるネットショップの形態のことです。
仲介してくれるドロップシッピングサイトを利用するのが一般的です。
トップセラーは約25万点もの商品を取り扱っている国内大手のドロップシッピングサイトです。
商品データの提供もあるので、 CSVファイルをお店にアップロードするだけで、最大数万点もの商品を揃えているネットショップが完成します。
注文が入れば、受注データをトップセラーに登録します。発注作業もこれだけです。あとはトップセラー側が商品をお客様に発送してくれるのを待つだけ。仕入れ代金の支払いは商品が発送されてからになります。
最安のプランでも月500円ほどで最大300商品の品ぞろえのネットショップを運営することが可能です。
方法2:メーカー直送
**メーカーや卸問屋と交渉して直送してもらう契約を結ぶ方法もあります。
**しかし、仕入れ元に消費者発送の体制が整っていることが前提ですので、小売店側から働きかけるのはなかなか難しいものがあります。
直送OKのメーカーや卸問屋はホームページの小売店向けのページにその旨が記載されていることもあるので、そういった部分から探すのが良いでしょう。
仕入れサイトを使えば楽に探すこともできます。
また、 メーカー直送とドロップシッピングを併用する という方法もあります。
自分で開拓したメーカー直送品をドロップシッピングサイトの取り扱い商品に混ぜることで、競合店との違いがあるネットショップを作ることができるでしょう。
方法3:配送代行
在庫を持たない、というより、置かない、という方法ですが、発送代行を利用するという手もあります。
仕入れは先に行う必要があるので、在庫を抱えるリスクは残りますが、保管や発送にかかる手間は軽減できます。
メーカー直送では対応してもらいにくい、土日発送やギフト梱包なども対応してくれる業者もあるので、上手に利用できれば顧客対応に難があるという無在庫のデメリットをフォローすることも可能です。
在庫を持たないネットショップはどこで販売する?
在庫を持たないネットショップは仕入れや発送の方法が違うだけですので、お店の運営自体は在庫を持つネットショップと変わりありません。
ショッピングカートも何を使っても構いませんが、在庫が手元にない状態での販売は規約に抵触するショッピングモールもありますので、特にモール店に出店する際は必ず規約を確認しておきましょう。
前述したトップセラーは 「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「MakeShop」「カラーミーショップ」 の4つに連携できるので、ここから選ぶのもアリですね。
まとめ
在庫を持たないネットショップには、決して軽いわけではないデメリットがありますが、それを補って余りあるメリットも存在します。 在庫を持たないメリットを上手に活かして、これら実証済みの3つの方法を取り入れていきたいですね。